MADなフィルム

メディア作品はもともと音声と映像をパッケージ化して作るようになっていて、MADはそれら別々のパッケージから音声と映像を個別に取り出してミックスしている。だから、木に竹を接ぐような作りにはどうしてもなってしまう。たぶん、そうした構造を端的に示しているのがちょっと前に流行った「嫁のメシがまずい」のバリエーション群だと思う。
http://jp.youtube.com/watch?v=vePqbDWBteI
勇ましさとサウダージを湛えるBGMが字幕で語られる内容となんとなくあっているような気もするのでなんとなく見てしまうのだけど、聞こえてくる英語とは殆ど合っていない(合っているのは「3つにわけられる」ぐらい)ので気持ちよく笑えない。もともと無理やり被せて、どうにかこうにか普通の作品ぽく見せようとする技術的な部分をとっぱらって、単にテキストをおっかぶせているだけ。たぶん、この身も蓋も無いミックスが全部のMADには共通している部分だと思う。