ドラマ版スピカのアスミ

やっぱりというか、たぶんあの枠のヒロイン像にはある種の類型があって、それと原作アスミが持つパーソナリティが混交されて複雑な人物像に見えます。ドラマ枠的には社交的で楽天的な類型があって、それがドラマ冒頭で早々に垣間見えるわけですが、しかし、ストーリーの骨子に絡む部分では原作アスミの内向的な部分が出てきて、2つの人物像はあまりなじんでいない。ドラマ冒頭の自信あふるる人物像だと「努力すればなれますよね」なんてこと、そもそも訊かないだろう。いや、これで挫折を経験して一回り成長する、とかいうプロットももちろんありでしょうけど、スピカはそういう話じゃなかったし。スピカのアスミはどちらかというと自己評価の低いところから始まっていたように思います。
あえて「スピカ」を持ってくる必要はなかったんじゃないのかなあ。以前「満天」が微妙だったことがあったから、保険をかけたのかしらん。