MADなOP

OP風な仕上がりを持たせたMADビデオが多いのは、OPがトレイラーやPVと同じ性質を持っていて、作りやすいからなのだろう。ある作品のOPに使う楽曲を使い、別のパッケージ映像を再編集してOPに仕立ててしまう。2つの作品の組み合わせによって作られるので、その数は幾らでも増えうることになる。ただ、これも観る側の記憶に頼ったものが多く、何の予備知識なく何かのOPとして受け取れる作品というのは、かなり少ない。
ただ、音と映像を合成すればOPになるわけではなく、音楽には音楽のテクスチャにあった映像品質があり、映像には映像に見合った音声品質があるからだろう。もちろん、音楽が持つリズム感とビデオ編集によって生まれる視覚的なリズム感も一致していないと観ていてつらいだけになってしまう。
人気作品であればネタにされやすく、『残酷な天使のテーゼ』なんて幾らでもでてくるし『アンインストール』あたりも幾らでもでてくる。OP楽曲はパッケージ作品そのものの世界感をひきずっているところがあって、その世界感がMAD-OPを作らせるのかなあなどと思う。また、あまり楽曲の力が強くないというのも理由なのかとも思う。アクが強い楽曲だと、映像が負けてどうにも観れない仕上がりになってしまったものもたまに見かける。
『アンインストール』オリジナルパッケージ
http://jp.youtube.com/watch?v=gtn8de-j4q4
楽曲が持つ手触りと絵の質感がマッチしていると感じるパッケージ。映像の動きのタイミングが楽曲よりもスロー気味なのが少し残念な気はすr。
http://jp.youtube.com/watch?v=PVL8wrmP1LU
こちらは映像から感じる印象が楽曲とずれているようなパッケージ。まあ、もともと違うんだからずれているのはあたりまえなんだけど。
http://jp.youtube.com/watch?v=124CsOK6R_8
http://jp.youtube.com/watch?v=9L4od3KEuD0
歌詞の抽象-具象のレベルと映像のそれのレベルがずれているのが違和感の原因なのかもしれない。ていうか、まあ、オリジナルの記憶はあるので、違和感はあるはずなんですが。