電脳コイルを巡る「あちら側とこちら側」

ついこないだまで騒がしかった「あちら側」の時も感じていたこととして「あちら」も「こちら」もない、全ては「こちら」側の延長でしかないのに、ということがあった。破損データの修復ダウンロードで課金されていて(2話)「こちら側」とリンケージが取れていないことはあり得ない(ていうか、定額じゃないの? あれではたまらん)。突っ込みどころはむしろオーバースペックな実装だと思うけど、それこそ野暮の極みでしょう。まあ、実は丸ごと電脳空間でした、っていうのもイーガンぽくてそれはそれでありだと思いますけど。
ところで聴覚情報はメガネのつるから与えられています(1話)。あと「通常空間」はメガネを通して普通に見える空間を指していて、それに対応するオルタナティブな空間は「古いバージョンの空間」のことですね(2話)。「通常空間」とは物理世界のことではないと思います。
ちなみにイリーガルが「通常空間」(カレントバージョン)では身を保てないように、電脳ペットは古いバージョン空間では身を保てない、つうことは、イリーガルの由来はけっこう古いってことなんじゃなかろうか。自然発生したAIとかいうネタじゃなかろうな。